過去ログ - 青葉のプロパガンダ報告書
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15: ◆zBD0SRBQXI[saga]
2015/10/26(月) 01:34:27.50 ID:15cRyqBe0
午前六時、日没後、青葉達は疾く静かに航行を開始しました。

幸いなことに月明かりは少なく、青葉達は暗視ゴーグルをつけ、32号電探妖精の報告、及び九八式水上偵察機(夜偵)の妖精の報告を受けつつ硫黄島へ向かいました。

昔と異なり今はGPSによって正確な自分たちの現在位置がわかるため、
艦娘一人でも航海が可能になったのです。

海は驚くほど静かで黒く冷たい水底に吸い寄せられるかのような錯覚を覚えます。
夜の風が肌を切り裂き、全身で敵がいないかを探っているかのような気分になります。

古鷹とはいつもなら第六戦隊としていつも活動しており、第六戦隊第一小隊として二人で行動することもあるため、
いつもならジョークの一つや二つは飛ばし合うのですが、場の凍えた雰囲気がそれを許しませんでした。

私たちには耳が必要です。

響さんは四式水中聴音機妖精から敵の潜水艦がいないかの報告を聞いています。

今回の作戦は隠密作戦を目指していたため、32号電探の使用も極力控え、ソナーもパッシブソナーを用いていました。

その結果がこの静寂です。

目的の硫黄島が見えてきました。見えてきたというより、硫黄島から出る腐卵臭で島の接近を感じ取りました。

司令部との無線連絡の必要もなくなったため、定時の連絡を除いては無線封鎖を行うようにします。古鷹さんは司令部の司令官からの連絡を、この小隊内の無線に繋ぎました。

提督から短く、激励の言葉が伝えられました。無線にはノイズが混じっているものの、声の震えとそれを隠そうとしている努力を感じ、そのことが青葉たちの気を一層引き締めました。



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