過去ログ - 魔姫「捕まえてごらんなさい、色男」
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25: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/10/29(木) 19:11:26.45 ID:OLWTbaMw0
勇者「お前が戦う理由がただ金の為ってんなら止めねーよ。でも、憎しみを糧に命を賭けるのはやめろ。そんなんで死んだら、お前の母さん悲しむぞ」

ハンター「お前に、何がわかる…!」

勇者「お前の動機で魔物全体を敵視するなら、俺はどうなるんだよ」

そう言うと勇者は、チラッと魔姫に視線を向けた。

勇者「俺は魔王――魔姫さんの父親を殺したんだぞ。だから俺が魔姫さんに憎まれるのは仕方ないことだ。でも、魔姫さんが人間全体を憎んだら、憎しみの連鎖が生まれる。…それは間違ってるだろ?」

ハンター「黙れ! 俺の父を殺した魔物と、お前は違う……!」

魔姫「ちょっと」

よくわからない話が進んでいることが、魔姫は気に入らなかった。
それに、だ。

魔姫「何を勘違いしてるの貴方は。私が貴方を憎んでいるですって?」

勇者「えっ?」

魔姫「別に、憎んでいないわ。お父様は貴方との戦いに敗れただけ…。魔王である以上、それも運命だったのよ」

勇者「……」

魔姫「でも、そこのハンターが魔物を憎む理由もわかったわ。償いにもならないけど…これ」ヒュンッ

ハンター「!?」パシッ

魔姫から投げられたものを、ハンターは反射的にキャッチした。
魔姫が投げたもの…それは、見事な宝石のブローチだ。

魔姫「事情はよくわからないけど、その格好から見ると、あんた貧乏してるんでしょ? それを売ってお母さんに美味しいものでも食べさせてあげなさい」

ハンター「な…! 俺に施しをしようというのか、見くびるな!」

魔姫「違うわよ。私を討伐して受け取る報酬の代わりにしろって言ってるの。賄賂よ、賄賂」

そう言うと魔姫はくるっと振り返った。

魔姫「帰るわよ、猫。ナイトパレードって気分でもなくなったわ」

猫耳「あ、うん」




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