過去ログ - 速水厚志「ハッピーエンドを取り戻す」
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22:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 21:17:54.60 ID:08xPns3X0

「追ってこないんだ。憎しみも感じない」

「ふん、また知性体の精神支配か? まぁこの規模の敵だ。その可能性も考えてはいたけどね」

「ならば対策はあるのか」

「ふっ芝村らしくもないじゃないか。敵がコントロールされているなら、人間同士の戦いと同じさ。いや、状況を見て指示を切り替えられる距離にいないなら、柔軟な対応ができないぶん、人間以下かな」

確かに、そうかもしれない。
しかしそれはこちらにも充分な戦力があればの話だ。
人型戦車二機では、敵の戦術的な動きに対応できるはずもない。

「ちっくしょお!」

滝川の声が通信機ごし叫ぶ。

「腕を一本やられた! 残弾も少ねぇ、一度補給車まで戻る」

「バカ! 今戻ってきたらこっちまで危ないだろうが! 狙ってくる敵を一掃してからにしろ!」

「んなことできるわけねーだろ! この数だぞ!」

自爆の恐怖は消えたというのに、早くもどん詰まりか。
舞は舌打ちし、敵に弾を撃ち込みながら必死で打開策を考えた。

「えんまく、もうそろそろ切れるのよ」

まずい。
遠方のオウルベアから高威力のレーザーが来れば、ひとたまりもない。

「滝川機に敵装甲車が接近! 気をつけろ!」

「んなっ!」

人型戦車の天敵である携行ミサイルの敵歩兵は、随伴歩兵が対処してくれたか見当たらなかった。
だがそれでも幻獣の大群との戦闘中に、装甲車まで対処する余裕はない。




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