過去ログ - 白坂小梅「あの子を……探してるんです」九十九一希「と、片目を隠した少女は言った」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/11/22(日) 13:47:52.36 ID:piWlzMOm0
一希「…………」
少女の片目に映るものは、おれの片目には映らない。
信じるだけだ。
想像で補完するしかない。
奥の暗がりは建物の影が重なり一層黒く。置き忘れられた夜の闇がわだかまっている。
そこに、『あの子』はいるのか。
かちかち、と小さな音が耳に届く。
小梅「……ぅ……ぅ……っぁ……」
少女が震え、歯が音を立てている。
……彼女は飲みこんでいる。おれよりも鋭い感性で。目の前の恐怖を。
彼女は恐怖に浸りながらもそれを楽しめる人間なのに、今、目には不安の色しか浮かんでいない。
友達を連れ去られるという怯えが先にきている。
『あの子』以外にも、いるのだ。
『ハロウィンの悪魔』。
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