2:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:46:56.41 ID:m9aJzdw+0
千早「今日もいい朝ね……」
如月千早はいつも通り目を覚ました。かつての彼女なら軽いストレッチをして朝食にウ○ダーを飲み、筋トレ、といくところだが、現在の彼女は違う。
千早「朝食を作らないと。サアイッパイタベヨオッヨ♪」
3:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:48:40.38 ID:m9aJzdw+0
やよい「高槻やよいの、お料理さしすせそ!」
ブタ「やよいちゃん、今日もよろしくね。」
やよい「うっうー!がんばりまーす!今日は豚さんが大好きな卵を使った料理を紹介しますね!」
4:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:49:42.88 ID:m9aJzdw+0
やよい「今日の料理は……じゃーん!やよいのふわふわオムレツでーす!」
ブタ「オムレツ!」
やよい「はい!材料はですね……豚さん、お願いします!」
5:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:50:56.58 ID:m9aJzdw+0
千早「ふふふ……ああっ!高槻さんに見とれていたわ。材料は……」
リモコンの一時停止を押し、フリップに書かれた材料を冷蔵庫から探す。
千早「そういえばチーズを買い忘れていたわ…でも他はありそうね。これで高槻さんと同じオムレツを……?」
6:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:52:16.64 ID:m9aJzdw+0
やよい「お料理の前に、私が鶏さんからもらってきた卵のVTRがありまーす!」
ブタ「やよいちゃん、今回も農家さんに行ってきたんだね?」
やよい「はい!皆さん、とっても優しくしてくれました!それでは、準備はいいですか?うっうー!VTR、スタートです!」
7:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:53:37.37 ID:m9aJzdw+0
千早「あぁ高槻さん、なんてかわいいのかしら。このVTRをスキップすることなんて……でもおなかが減っているし……くっ」
しばらく逡巡していたが、涙をのんで早送りを押した。千早にとって、大好きな高槻やよいの映像を早送りにするのは、見るのが何度目であろうとも辛いことだった。
千早「そうよ、録画してあるんだから、また見られるわ。」
8:名無しNIPPER
2015/10/31(土) 22:54:45.00 ID:m9aJzdw+0
やよい「農家のおじさん、おばさん、ありがとうございました!この卵は大事に使わせてもらいます!」
ブタ「卵一つにもこんなに手間がかかっているんだね。」
やよい「はい!感謝して作らないと、ですね!」
9:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:56:22.95 ID:m9aJzdw+0
千早「卵もまだ上手に割れないわ……ああ、殻が中に……」
彼女は料理に関しては全くの初心者である。自分で取り仕切った経験はなく、料理をするときはいつも天海春香のサポートに徹してきた。
それでもオムレツ作りに踏み切ったのは、天海春香と作った料理の味が忘れられなかったからだ。
そしてテレビで見た高槻やよいのオムレツ作りの手腕に感動し、いつか天海春香や高槻やよいに自分の鮮やかな技を披露したいという野望を持ったことも付け加えておくべきだろう。
10:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:57:29.31 ID:m9aJzdw+0
やよい「準備ができたら、バターをフライパンに入れて、火にかけて溶かします!」
やよい「……あとはこうやって溶き卵をかき混ぜて、チーズも溶けてきたら、形を作って……」
11:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 22:58:37.02 ID:m9aJzdw+0
千早「どういうことなの……」
テレビに映るやよいのオムレツはふっくらとした形で、中身もふわふわであることが容易に見て取れた。
調理は手早く終わり、簡単に見えたが、千早には、やよいの作る映像を何度見てもなぜそうなるのかが全く理解できなかった。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 23:00:00.25 ID:m9aJzdw+0
千早「よし、いよいよ卵を入れる時……」
千早が溶き卵を入れると、じゅわっ、と小気味良い音とともに卵とバターの香りが立ちのぼった。やよいの真似をしてすぐにかき混ぜる。
千早「ここまではいいペースだわ。このままうまく作れるといいんだけど…ひっくり返すのが怖いわね。でもうまく作れたら、春香や高槻さんにごちそうできるのね。ゆくゆくは高槻さんと料理も……だめよ、恥ずかしいわ。私は陰からこっそり見守っていられればそれでいいんだから。春香にホメられるのも悪くないわね。あの子結構ドジだから、いつか私が追い抜くなんてこともあるのかしら……ってあああああ!!」
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