過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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325:名無しNIPPER[sage saga]
2016/06/04(土) 14:53:27.59 ID:6qdz8CrxP

カミオカンデ「もう少し、具体的に説明してくれないかな?」


 恐慌するマミの姿を流し見た後。

 青い瞳のインキュベーターは、静かにほむらへ語り掛ける。

 「理想郷には、必ずどこかに矛盾や破綻がある」、そんな淡い期待を込めて。



カミオカンデ「その魔法少女のユートピアとやらは。

        君が能動的に働きかけて、他の魔法少女のソウルジェムの濁りを取り除き、

        見えないところで魔獣を倒しているだけとしか思えないのだけれど」


 ほむらはダークオーブを翳すと、

 停止した懐中時計のような魔法陣がダークオーブの周囲に浮かび上がる。



ほむら「私の世界、『フェイズゼロ』。この中では何も始まらない、何も終わらない」



 ほむらは瞳を閉じて、腕を畳んでその結界を包み込む。

 その様子は愛しい我が子を抱きかかえる母親の様だった。



ほむら「この世界の内部では、全てのマギカは無力化される。

     魔法少女の素質を持つ少女は生まれない。

     魔獣は勝手に雲散霧消していく。

     ソウルジェムの濁りは自動的に浄化され、魔法少女は半分不死身の存在となる」


ほむら「理解できるかしら、青い眼のインキュベーター。

     見滝原は世界のルールそのものが書き換えられているのよ。

     私を倒せばそれで終わり、というわけではないの」


カミオカンデ「なるほどね・・・。

        君は限定的にとはいえ、神様と同じことをしているわけか」



 ほむらは1つだけ、小さく深呼吸をし。

 自らの計画の着地点を確認する。



ほむら「円環の理の因果を全て巻き取ったとき、私の世界はこの星全てを永遠に包み込む」


ほむら「そして、同時にインキュベーター達を母星に撤退させる。これなら新しい魔法少女は生まれようがない」


ほむら「誰も犠牲にならない、最高のハッピーエンドでしょう?」



 ほむらはかつての友に理想の世界を説いた。



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