過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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395:名無しNIPPER[saga]
2016/07/20(水) 23:25:21.88 ID:vPDOCLT4P

 一頻り泣き喚いて冷静になったのち、後輩の少女は勢いよく頭を下げる。



後輩「みっともないところを見せて、すいませんでした!!」


マミ「・・・」



 マミはしばし目を細める。


 彼女のことはよく知らないが、こんな実直な態度には好感を持たずにはいられなかった。

 こんな風にはっきり泣いたり笑ったりできる素直さは、マミの持っていない長所であり。

 過酷すぎる経緯故に、魔法少女・巴 マミには、持つことすら許されなかった心でもあった。



マミ「いいのよ、嬉しいわ。

    まさか私の卒業で、泣いてくれる人がいるなんて思わなかったから」



 ちなみに、両者の与り知らぬところではあるが。

 かつてマミはこの後輩の人生を救っている。

 彼女はかつて友人関係の軋轢に嫌気がさし、

 自暴自棄になった心を魔獣達に食われそうになったことがあったのだが。

 やはりというか当然というか、その魔獣達はマミに討伐された。


 重ねて言うが、両者は助けたことも助けられたことも知らない。

 けれども『袖振り合うも他生の縁』とでも言うべきか。

 徳や業というものは、巡り巡って、自分の下へ帰ってくるもので。

 彼女たちには彼女たちの見えない部分で、深い絆が存在していた。




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