過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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53:名無しNIPPER[saga]
2015/11/21(土) 23:00:19.99 ID:02MC1cTgP

 スズネはマツリの三つ編みを解いて、先ほどのお守りの髪留めで後ろ結いにする。

 収まるべきところに収まったように、マツリの性格にその髪形はよく合っていた。



スズネ「ほらね、マツリの方が似合っている」


マツリ「さっきまでのスズネちゃんと同じ髪型かー」


スズネ「嫌?」


マツリ「ううん、嬉しいよ」



 スズネはまたもや気恥ずかしくなって俯く。

 こんな風に純粋に好意を向けられることにもまた、耐性がなかったのだ。

 これの意趣返しは当分できそうにない。



マツリ「帰ろっか」


スズネ「うん、またね」



 手を振るふたり。

 かつて救いようのない世界で交わされた約束は、この世界でついに果たされた。



 お守りに付いた鈴が、静かに鳴った気がした。



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