過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
1- 20
654:名無しNIPPER[saga]
2017/02/16(木) 23:32:03.27 ID:th4wfa/oP

 詢子はグラスを持って立ち上がると。

 パタンと、冷蔵庫の扉を開ける。



詢子「恋ってのは、好きとか嫌いとか。そんな物差しだけで考えられるほど、単純なもんじゃないってことさ」



 冷凍庫から氷を2つ取り出して、新たにグラスに落とした。



詢子「好きな奴を嫌いになったり、嫌いな奴が実は一番必要な相手だったり。そんなことばっかりだよ」



 詢子は冷蔵庫の扉を閉めると、天井を仰いだ。



詢子「私にはやりたいこともあったし、他に好きな人もいないわけでもなかった」


詢子「でもそういう夢とかを捨てて、結局パパと結婚した。わかんないもんだな、人生」



 どこか哀愁の漂う詢子の背を見つめ、少女は息を飲んだ。

 少女は母親でない、一人の人間である詢子を、初めて見たような気がした。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
797Res/573.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice