過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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658:名無しNIPPER[saga]
2017/02/16(木) 23:40:38.60 ID:th4wfa/oP

 どんなに疑念を投げかけても。


 どんなに後悔を塗り付けても。


 思い浮かぶのは、泣いている彼女の顔ばかりだった。



(違う、私は・・・)



 少女の瞳には、まだ光が残っていた。



(同じ間違いを、繰り返すもんか!)



 1つ深呼吸をして、少女は詢子を見つめる。



「でもね、聞いてママ」



 詢子は一瞬、心臓が跳ねるような感覚を味わった。

 目の前にいる少女が見違えるまでに大人びて見えたのだ。

 詢子はこんなに凛とした表情の少女を見たことがなかった。



「私も・・・、私もその子のことを愛しているの」



 少女は胸の前で固く手を握り、言葉を続ける。



「本当に心から愛しているのかはわからないけれど」


「そう思わなきゃいけない状況になっているだけなのかもしれないけれど!」


「それでも私は――!」




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