過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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86:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 23:34:33.83 ID:QtAZr77WP

 畏まる佐倉神父に対して、シイラの方は終始ヘラヘラと笑っている。

 だが、畏まるのも無理はない。いくら畏まっても畏まり足りないくらいだ。

 なにせこの教会の経済事情に干渉し『生計が立つようにした』のは、他ならぬこの少女なのだから。


 歳の割に優れているどころじゃない。

 人間の枠から逸脱した、悍ましいまでのマネジメント能力だった。



佐倉神父「しかし、驚きました。聞いてはいましたが、こうして直接お会いするまで信じられませんでした。

       本当に私の娘と同じ位の年齢の女性だったなんて・・・」



シイラ「上の娘さんですか。実は一度会ったことがあるんですけど、いい子ですよね。

     器量がいいし、思いやりがあるし。

     今やってる仕事が無事に終わったら、友達になってもらおうかなー」



佐倉神父「ええ、是非にでも。平凡な子なので雅さんには退屈かもしれませんが」



シイラ「えー、私だって全然平凡ですよー?

     こうやって特別扱いされて喜ぶぐらいには、歳相応な子のつもりですよー?」



 数多の世界線で訪れた『魔法少女と一般人の心の溝』によって生まれた惨劇は、

 果たしてこの世界では起こってはいなかった。


 理屈的には、暁美 ほむらの世界改編のオープニングとして身勝手にその結末を捻じ曲げ、

 シイラがそれの辻褄を合わせた故に得られた平穏なのだけれど。


 当のシイラはこう断ずる。

 『心から願って行動した結果が報われることは、理不尽でも奇跡でも何でもない』と。



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