過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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87:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 23:37:35.59 ID:QtAZr77WP

シイラ「ところで佐倉神父、魔法って信じますか?」



佐倉神父「魔法・・・ですか?」



シイラ「そーです、魔法です。アニメとかでよくあるやつ。

     願っただけで何でもかんでも自分の思い通りにできちゃうアレです。

     もしあったら世界征服とか簡単にできちゃいますよね」



佐倉神父「・・・」



 突然の、あまりに脈絡のないシイラの笑顔に少々気後れしながらも。

 佐倉神父は自らの心に問いかける。


 少しでも大人の威厳を取り持つために。

 少しでもこの恩人に対して誠実であるために。



佐倉神父「信じません。あってはならないものです。

       一人の気まぐれで、世界全てが捻じ曲げられるなど、まかり通っていいはずがない」



シイラ「へー」



 シイラは、この二回り以上歳の離れた大人を観察するように。

 ニヤニヤと笑いながら顎を摘まむ。



佐倉神父「この世界は・・・、多くの人々の『想い』の積み重ねで成り立っているものです。

     泣いたり笑ったり、苦しんだり喜んだり、務めたり報われたり。

     そうした人々の全ての生きた証が、この世界を構成しているのです」



佐倉神父「それを一人の都合で好き勝手に捻じ曲げてしまうのは、過去の人々の意志を踏みにじることだ。

     この世界に生きる一員として、そんな理不尽な存在を認めることはできません」



シイラ「なるほど、大人な考え方ですね」



佐倉神父「ええ、大人ですから」



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