過去ログ - 兄「伝説の剣を引き抜きに来たら妹に先越された……」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/11/10(火) 10:17:09.24 ID:PFgiH+cl0
――最前線キャンプ・司令テント
エルフ騎士「作戦は以上だ。質問はないか!」
兄「すんませーん、それ作戦って言わない気がするんですけどー!」ハイハーイ
魔女「電撃作戦というか、あまりに大雑把過ぎないか?」ヒヤアセ
兄(エルフ騎士の発案した作戦は……俺と魔女で最短コースを通って敵本陣に奇襲を仕掛け、妹を解放。
聖剣の力で二人の軍団長と邪神を倒す――というものだった。
人、それを特攻という。命は大切にね!!)
エルフ騎士「もちろん、私も君たちと共に行く。なに、足は引っ張らんさ……多分」
兄「ここでの指揮はどうすんだよ?」
兵士B「自分にお任せ下さい! これでも士官学校を首席で卒業し、戦略演習では二百九十九戦無敗です!」
魔女「さり気なくエリートじゃないか……。それに、作戦そのものの不確定要素も大きいぞ」
エルフ騎士「理解している。勇者様の所在も分からないし、合流前に軍団長や、最悪邪神と戦うことにもなりかねない!
だが、この作戦の肝は『敵陣の大規模なかく乱』にこそある!!
一見すると完全な無謀! 考えついても誰もやらない手段! それをあえて全軍の作戦として行う!!
通常の方法では覆せない戦力の差をひっくり返すんだ! そのためなら奇跡の1グロスぐらい起こしてみせようじゃあないか!!」ドドーン
魔女「む、むう……ただの命知らずな根性論なのに、妖しく心が揺り動かされる……」
兄「正気に戻れ!! ……と、言いたいところだが」
エルフ騎士「……開戦から三十年、敵がこれほどの大戦力を投入してくることはなかった。
我々は危ういところでもち堪えているつもりだったが、それはただ向こうが本気じゃなかっただけだった。
侵略者の胸先三寸で生かされてきたなんて、屈辱じゃあないか。なら、死んでいった多くの人達、彼らの犠牲はなんだったんだ」
兄「…………」
魔女「…………」
エルフ騎士「吠え面かかせてやりたい。屈辱を味わわせたい。その上で勝ちたい。
わがままだな。責任ある立場でありながら、今の私は感情だけで物事を決断しようとしている。
戦わない手もあるだろう。逃げるのもいい。地下に潜って再起を待つ。玉砕だけが戦じゃない。
それでも勝ち目があるなら……私はそれに賭けたい」
兄「かっこいいけど、結局他力本願なのがな」
エルフ騎士「うぐっ!!」
魔女「そもそも切り込み役だってワシら頼り。向こうについても勇者任せ、ってナメとんのか、キサマ」
エルフ騎士「うぐはっ!! ……うう、どうせ私は……」
兄&魔女『が、その意気や良し!!』
エルフ騎士「……え?」
兄「どっちにしても、向こうに乗り込むつもりだったし」
魔女「こっちに残ってる兵との連携も絡めれば、思ったよりもいい作戦かもしれんぞ。
兵士B、プランを練る。手伝え」
兵士B「イエッサー!」
エルフ騎士「……え、本当にいいの?」
兄「今更なこと言うなよ。な、司令官さん?」
魔女「ただし、向こうに行ったら存分に暴れてもらうぞ。良いな?」
エルフ騎士「……か、かたじけない……」
兄(こうして、ノリと勢いのままに俺たちの作戦は決まった。あとは、明日の決戦を待つのみ。
妹。そして邪神! 待っていろ!)
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