過去ログ - 兄「伝説の剣を引き抜きに来たら妹に先越された……」
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177:名無しNIPPER[saga]
2015/12/13(日) 21:12:29.19 ID:iTtCWfl10
魔術師隊長「ま、魔法陣の破壊を確認――次元の門も閉じました」

魔女「腕は!?」

召喚士部隊「――か、確認できません! まだこちらに転移しきっていなかったため、次元間の接点を破壊した結果、消滅したものと……。

 しかし、あれは一体なんだったのでしょうか……」

魔女「…………。かつて、我が祖父から聞いた話なのだが……世界というのは、我々が住んでいるこの大地だけでなく、いくつも連なって存在しているらしい。

 邪神もその、連なった世界の一つからやってきたと聞く。あれもそういったものの一つなのではなかろうか……」

兵士B「そんな! 邪神の驚異が去ったばかりだというのに、間髪入れずに別の驚異がやってくるなんて!」

魔女「推測に過ぎんが、あれが相当に危険な存在だというのは、キサマらも感じ取っただろう。ワシの見立てでは、邪神以上のパワーを感じた」

兵士B「そ、そんなに――」サァー

魔女「まだ気を抜くなよ。兄殿達が戻るまで、警戒を続け――」

???「ペトロクラウド」モワモワモワモワー

兵士B「な、なんだこの灰色の煙は――ハッ! 体が石に――」カチーン

召喚士隊長「」カチーン

魔術師隊長「」カチーン

魔女「兵士B殿!? 召喚士、魔術師!! 馬鹿な、手練れぞろいの第七部隊が、まとめて石化されただと!?」

???「ほう。自力でレジストしたか」

魔女「こ、この気配はさっきの! だ、誰だお前は!!」

???「誰だ? ……うむ、そうだな。魔神とでも呼んでもらおうか」

魔女「魔神、だと?」

魔神「咄嗟に次元の門を破壊したのは君の判断か?

 いや、大手柄だよ。あのままでいれば私は本来の姿でこの世界にやってこれたんだ。

 そうなったら、地上すべての生き物を壊滅させるのに一時間と掛からなかった。……ああ、それは言い過ぎだな」クックック

魔女(え、得体の知れない男だ。見た目は金髪のチャラけた男なのに、この殺気……)

魔神「ところで君、あのクソ忌々しい聖剣を破壊してくれた大馬鹿者が近くにいるハズなのだが、知らないかな。

 是非ともお礼をしたいのだが」

魔女「……何をする気だ?」

魔神「決まっている。なるべく派手に殺してやるのさ。

 私はね、様々な世界を渡り歩いては、破壊と殺戮を撒き散らすのが生業だ。ああ、別に思想や宗教でやっていることではない。

 そうすることで撒き散らされる、知的生命体の負の想念が私の糧なのだ。

 実は、一度この世界にやってきたことがあるのだが……次元の狭間に放逐されてしまってね。戻ってこられなくなってしまったのだ」

魔女「だが、聖剣が破壊されたので再びこの世界に舞い戻った、と?」

魔神「負けっぱなしというのはシャクに障るのでね。……で、そいつはどこにいる?」

魔女「……待っていれば直にここに戻ってくるハズだ」

魔神「そうか。で、それはいつだ?」

魔女「さあな」

魔神「ふむ。……ま、焦る必要はないか。では、もう用はない。死んでいいぞ」ビュッ

魔女「しまっ――」サクッ


エルフ騎士「ベースキャンプに、巨大なクレーター!? それに、部隊のみんなが石に!? どうなってる!!」

兄「……!! ヘァァァァ!!」

エルフ騎士「ど、どうした兄殿――え?」

魔女「」

妹「……ま、まじょ……さん?」


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