過去ログ - 【ゆるゆり】BAR Funamiの日常
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48:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/09(月) 01:11:24.77 ID:Ms5wpsxYo
京子「ボヘミアンが見る夢……自由に生きる人達の夢ってことなのかな。その名の通りに甘いカクテルだよ」

櫻子「ほんとだー、おいしい!」


結衣「私が見てるだけでも、毎日のように酒飲んでるお前は充分ボヘミアンっぽいけどな……」

京子「だーかーら、昼間の私は結構忙しいんだって〜」

綾乃「ほんとにあなた。何をやってる人なの……?」

京子「それは言えない決まりなの!」


船見さんも杉浦さんも私に気を遣ってくれているのか、情報を引き出せそうな質問をわざとしているようにも思えました。

職業を言えない決まりとはなんなのか……想像がつきません。まさかアイドルでもやっているのでしょうか。


そんなことを考えていると……京子さんは突然、とんでもないことを口にしました。


京子「そういや私さー、最近誰かに狙われてるっぽいんだよねー」


りせ(!!)ぎょっ

結衣「っ……」ぴくっ

綾乃「……!」


櫻子「えーなんですかそれ! 狙われるって何を? くちびる!?」

京子「そこまではわかんないんだけど、なんかなー……誰かにずっと見られてる感じ。ストーカーかも」

向日葵「そ、それ怖いですわね……大丈夫なんですの?」

京子「うんまあ大丈夫だとは思うんだけどねー」

りせ「…………」


……まずいことになりました。ちらっとだけマスターの方を見ると、気まずそうな顔をしています。

ひょっとして店内にいる私が噂のストーカーであることもばれてしまっているのでしょうか。だとしたらわざとこんなことを言っているのでしょう……


とたんに思考がぐらぐらしてきました。身辺調査で相手にバレるなんてもってのほかです。

任務失敗……最悪のワードが頭の中をめぐります。正しい情報を引き出すことが不可能と言えるレベルにまでなってしまった気がしました。


こんなとき、先生だったらどうするのでしょう……いや、先生はそもそもこんな状況なんかには陥らない……!

未熟さゆえの失敗なのでしょうか。私はまだまだひよっこ……いや、生まれてすらいないたまごの探偵なのかもしれません……


綾乃「も、もしあれなら家まで送ってあげましょうか? 一人で帰るのは怖いでしょう?」

京子「んーん! 全然大丈夫だよ。家すぐそこだし」


家はすぐそこらしいです。嘘か本当かわかりませんが、なんとなくこれは本当な気がしました。でももう意気消沈している私にはどっちでもよくなってしまいました。

船見さんと杉浦さんには何ていえばいいのでしょうか……使えないへぼ探偵と思われているかもしれません。いや、事実そうなのかも……


……でも、こんなことではいけません。尾行していることがバレたからなんだと言うのです。こっちは情報さえ手に入れてしまえば任務達成なのです。

先生の片腕を名乗る者として、これくらいの失敗で引き下がるのはよくないと思いました。お茶を飲んで冷静さを取り戻します。


私は席を立ち、支払いを済ませて店を後にしました。こうなったらとことん尾行です。昨日ご友人の車が通りかかったのは偶然でしょう……それなら今日こそはうまくいくかもしれません。うまくいかなくても、ここで投げ出すなんてことはできません。



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