198:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:57:29.74 ID:KuRGWnJ0o
部長は数秒、考えこむような表情をしていたけど、五秒くらいしてからいかにも「考えるのがめんどくさい」って顔をして、
「いいよ」
と独断で決めた。
「いいんですか。そういうの、許可とか必要あるんじゃ……」
俺の疑問に答えたのは部長ではなく及川さんだった。
「もう、両方の顧問と、他の先生方の許可もとってあるよ。生徒会にも一応」
おいおい。先にこっちに話を通せよ、と俺はちょっと呆れた。
「で、提案なんだけど」
「……はあ」
部長はちょっとうっとうしそうな顔をしていた。
「もし投票で俺たちが勝ったら、第一と第二を交換しないか?」
「はい?」
「つまり、俺たちが第一、きみたちが第二になる」
「……」
「勝った方が第一文芸部。そういう賭けをしないか?」
俺は、部長の表情を見る。「すごくどうでもいいしめんどくさい」という顔。
ゴローと高森を見ると、「この人が何を言いたいのかわからない」という顔をしている。
俺にもよくわからない。
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