837:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:30:51.88 ID:pZZx+2x0o
◇
次に窓の外を見た時には日が沈みかけていた。
838:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:31:18.54 ID:pZZx+2x0o
ずっと横で様子を見ていたるーが、ここに来てようやく口を開いた。
「そういえば、タクミくん、さっき何か言ってませんでした?」
839:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:32:07.93 ID:pZZx+2x0o
「ちい姉の彼氏って、ひょっとして……」
「はい」とるーは頷いた。
840:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:32:46.98 ID:pZZx+2x0o
「さて、じゃあタクミ、ベースとアンプと教本は貸してあげるから、家に帰っても練習すること。夜はあんまり音出しちゃ駄目だよ。ヘットホンつけてね」
「……あ、うん」
841:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:33:22.97 ID:pZZx+2x0o
「誰の家が一番近い?」
「俺の家かな」とゴローは言う。
842:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:33:52.12 ID:pZZx+2x0o
宣言通り高森とゴローを送り静奈姉の部屋に向かう頃には、あたりは暗くなりだしていた。
「学校で、るーはどう?」
843:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:34:22.55 ID:pZZx+2x0o
「ほら、るーとの約束があったからかなって」
……約束?
844:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:34:48.45 ID:pZZx+2x0o
「ね、タクミ、訊いていい?」
「なんですか?」
845:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:35:17.78 ID:pZZx+2x0o
「……好きですよ。でも、なんだか申し訳なくて」
「申し訳ない? って?」
846:名無しNIPPER[saga]
2016/03/11(金) 23:36:00.13 ID:pZZx+2x0o
彼女はハンドルを握ったまま、少し黙った。
「それが難しいところなんだよね」とすず姉は言った。
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