961:名無しNIPPER[saga]
2016/04/01(金) 00:16:35.48 ID:MXZ6V7p7o
するとテレビも電気も消えていた。
勝った、と俺は思う。何にかはわからない。
そうしてジャージとTシャツ姿になった俺は暗いままの部屋を歩いてソファへと向かった。
一応るーがいないことを確認してから、寝そべる。
少しだけ猫とベースとよだかとスクイのことを考える。ついでにテストとバイトのこと。
今日何度も考えたようなこと。
瞼を閉じて「今日は疲れたなあ」なんて思う。酔いなんて、本当はとっくにさめているとわかっていた。
だからたとえば扉の音がして、光が俺の部屋から延びてきて、
「タクミくん」なんてるーに声をかけられたときも、決して寝ぼけてなんていなかった。
「なに」と出した眠たげな声も、半分くらいはつくりもので、るーだってそれに気付いたと思う。
「一緒に、寝ませんか?」
そんな言葉にだって、反対できる理性くらいあったけど、従いたくなかった。
「……うん」
べつにそれは下心じゃない。
どうせ誰も信じてくれないだろうけど。
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