過去ログ - 屋上に昇って
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962:名無しNIPPER[saga]
2016/04/01(金) 00:17:32.16 ID:MXZ6V7p7o



 なんでなのかは、やっぱりよくわからない。
 
 俺は床の布団に寝そべっていて、るーは俺のいつも使ってるベッドに横になっていた。
 床のほうが固いから、なんて当然のように思ったけど、
 今になって自分の匂いがしみついていないか気になったりもした。
 
 そういえばよだかが、匂い、するって言ってた気がするし。

 なんてことを、まさか訊ねるわけにもいかずに、俺は黙ってた。

 ただ俺は、普段、自分の使っているベッドに、パジャマ姿で横になっている好きな子の息遣いを聞きながら、
 息遣いを聞いてる自分が気持ち悪くって、なんとか意識しないように気を付けていた。

「前も……」

 と、不意にるーは言う。

「前も、お泊りしたこと、ありましたよね」

「バーベキューのとき?」

「うん。それに、台風のときも」

「……あったなあ」

 子供だからといって、るーと一緒くたに扱われて一緒に寝させられたっけ。
 俺だって小学高学年だったわけで、いろいろ気まずかったことを覚えている。

 美咲姉なんて、考えてみれば二つか三つくらいしか違わなかったわけで(当時はすごく大人に見えたけど)。




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