過去ログ - 姫「ボクの名は姫! 誇り高き勇者の血を受け継ぐ者!」
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58: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/11/25(水) 19:23:44.77 ID:GQVg3txd0
>晩、魔王の私室


〜♪

魔王「ふむ…」

舞姫の舞を独占している魔王は、ご満悦の様子だ。
私室は狭くはないが、先ほどの広間より魔王との距離が近い。

舞姫(こいつが、兄上を…)

そんな憎しみの感情を抑えつける。本当は今にでも飛びかかってやりたいが、そんなことしても無駄だとわかっている。

魔王「うむ、良かった」

舞が終わると魔王は淡白に言った。
舞姫とチェロ弾きは、魔王に向かい頭を下げる。

魔王「舞姫よ、褒めてやろう。我が人間を気にいることは稀であるぞ」

舞姫「もったいなきお言葉です、魔王様」

それはそうだろう、人間を見下し、侵略しようとしているのだから――そう言ってやりたいのを我慢する。

魔王「舞姫に褒美をやりたいところだが――」

魔王はチラリとチェロ弾きに目をやった。

魔王「舞姫に褒美をやろうにも、第三者がいるのは無粋だな」

チェロ弾き「失礼致しました」

チェロ弾きは感情を表に出さず、立ち上がる。
そして物分かりのいい人間を演じて、そのまま部屋を出て行った。

魔王「さて…」

魔王はニタァと笑った。

来る――舞姫は唾を飲み込む。

魔王「近くに寄れ、舞姫よ」

舞姫「…はい、魔王様」




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