過去ログ - 安部菜々「鋼のロンリーハート」
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10:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:01:09.67 ID:+iT0SMHJo

 ――――

 今日から始まったレッスンは、ほとんどスケジュール通りに実行された。

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:01:36.24 ID:+iT0SMHJo
 前置きもそこそこにいざレッスンを始めると、基礎練習からすでに息が上がってしまった。
 今まで自分なりに体力作りはしているつもりだっただけに、少しばかり落ち込んだ。

 プロデューサーさんが「では、もう一度」と言いかけるのを制して、私は手を上げた。

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:02:02.16 ID:+iT0SMHJo
「そ、それは……わかってるんですけどぉ……」

「すみません、僕のミスです。ナナさんの体力を見誤っていた」

「あ、いや……ナナこそ、ごめんなさい。もっと、しっかりしてたら……」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:02:45.19 ID:+iT0SMHJo
「それほどに融通の利かないロボットは時代遅れですよ」

 彼が胸を張ってそう言うので、本当の最新型のロボットに見えてくる。

「へぇ。プロデューサーさんはいつ生まれたんですか?」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:04:07.27 ID:+iT0SMHJo
 ふっと、今までのオーディションで出会った審査員のことが頭に浮かぶ。
 苦笑混じりに「今どき、流行らないよ」とか言われるのはいいほうで、
 嫌悪感を隠そうともせず「バカじゃないか」と言われたこともある。

「……プロデューサーさんは、私がウサミン星から来たウサミン星人だって、信じてくれるんですよね?」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:05:59.76 ID:+iT0SMHJo
 そうしてレッスンが終わったあと、再度スケジュールの確認のため二人で事務所へ向かった。
 面接で一度来たことはあったけれど、オフィスに入るのは初めてだったので、少し緊張した。

 デスクのパソコンに二人で顔を寄せて、スケジュールの最終確認をした。

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:06:36.61 ID:+iT0SMHJo
「あのプロデューサー、やりにくくない?」

「あ、いえ……全然、そんなことはないです。むしろ、似た者同士っていうか……」

「へえ、菜々ちゃんもロボットなの?」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:06:53.10 ID:+iT0SMHJo
「そうです、僕はロボットですよ」

 私はスケジュール表を受け取りつつ、クスリと笑った。

「プロデューサーさんって面白いですよね」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:08:02.62 ID:+iT0SMHJo
 ――――

 しばらくするとレッスンにも慣れてきて、ライブで歌う予定の曲の練習も始まった。
 基礎練習が嫌いというわけではないけれど、ようやくアイドルらしいレッスンを受けられて、胸の内側で泉が湧くような気持ちがしていた。

以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 17:08:45.66 ID:+iT0SMHJo
 私がウサミン星人であることを機密にする――つまり、このキャラをやめるということに違いない。
 誰がそんなことをプロデューサーさんに言ったのだろう、このあいだ話した隣のデスクの彼だろうか。

「宇宙人であることを隠さず活動している例もありますよ」

以下略



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