過去ログ - 安部菜々「鋼のロンリーハート」
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8:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 16:59:38.46 ID:+iT0SMHJo
 プロデューサーさんは紙束を鞄にしまった。
 あの細密なスケジュールは彼自身が作ったものなのだろう。
 それを淡々と説明する彼は、どこか人間的な温かみを拒絶するような雰囲気があった。
 スマートで背が高く、整った顔立ちではあるけれど、そのマネキンのような顔がニコリと笑うのは想像しづらい。

「プロデューサーさんって、……なんだかロボットみたいですね」

 私は「よく言われます」なんて返事を期待して言ったのだけれど、
 プロデューサーさんは真面目な顔を崩さずに「ああ、そうなんですよ」と言った。

「言いそびれてしまいましたけど、僕、ロボットなんです」

「は……」と、私はポカンと口を開けた。


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