過去ログ - 唯「わたしがオバさんになっても」
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31:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:01:23.48 ID:jnRZeB6L0
りっちゃんは黙ったまま両手を合わせてごちそうさますると、
ヒョイと鍋を持ち上げて台所に運んで行った。

この調子だとまた帰るとか言い出しそうだな。

以下略



32:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:02:10.26 ID:jnRZeB6L0
「バックトゥーザフューチャーだよ」

「観たことあるよ、それ」

「わたしも、面白いよね」
以下略



33:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:02:43.00 ID:jnRZeB6L0
わたしならいつだろう。
やっぱり高校時代? それとも大学?
確かに楽しかったけど、じゃあ今がそんなに嫌かと聞かれたらそれほどでもないとも思う。

…案外今が一番楽しいときなのかもしれない。
以下略



34:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:03:31.11 ID:jnRZeB6L0


「りっちゃんってさ。将来のこと考えてるの?」

しまったバカなことを聞いたと思った。
以下略



35:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:04:14.44 ID:jnRZeB6L0
時々自分たちを卑下したように冗談めかして話すことはあっても、本当に真剣に先のことなんて考えようとしなかった、考えるのが怖かった。

澪ちゃんもムギちゃんもあずにゃんも憂も、
みんなちゃんと家庭を持ったり、夢を叶えたりして“立派な”大人になっていくのを見て、
不安にならないわけないじゃん。
以下略



36:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:04:54.53 ID:jnRZeB6L0


「結婚してみようかと思って」

ジャージャーとうるさい水音のせいで聞こえないのか、りっちゃんはちっとも答えない。
以下略



37:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:05:51.27 ID:jnRZeB6L0


水音が止まった。

「唯がいいならさ」
以下略



38:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:07:56.13 ID:jnRZeB6L0


いつまでもこっちを見ようとしないりっちゃんにひと言投げつけて、わたしはそのまま家を飛び出した。
追いかけてきてほしかったのかもしれないし、わたしが出てったらりっちゃんは勝手に帰るわけにいかないだろうという計算もあった。

以下略



39:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:09:05.00 ID:jnRZeB6L0



しばらくボケーっと川の流れを見ているうちにいつの間にか隣にりっちゃんが立っていて、ぎゅっとわたしの左手を握り、そのまま引っ張り家まで連れて帰ってくれた。

以下略



40:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:09:42.53 ID:jnRZeB6L0


りっちゃんは背中を向けたまま何も言わずに出て行った。


以下略



41:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:13:38.74 ID:jnRZeB6L0
★★

-2ヶ月後-

それから。
以下略



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