過去ログ - 唯「わたしがオバさんになっても」
↓ 1- 覧 板 20
33:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:02:43.00 ID:jnRZeB6L0
わたしならいつだろう。
やっぱり高校時代? それとも大学?
確かに楽しかったけど、じゃあ今がそんなに嫌かと聞かれたらそれほどでもないとも思う。
…案外今が一番楽しいときなのかもしれない。
34:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:03:31.11 ID:jnRZeB6L0
「りっちゃんってさ。将来のこと考えてるの?」
しまったバカなことを聞いたと思った。
35:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:04:14.44 ID:jnRZeB6L0
時々自分たちを卑下したように冗談めかして話すことはあっても、本当に真剣に先のことなんて考えようとしなかった、考えるのが怖かった。
澪ちゃんもムギちゃんもあずにゃんも憂も、
みんなちゃんと家庭を持ったり、夢を叶えたりして“立派な”大人になっていくのを見て、
不安にならないわけないじゃん。
36:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:04:54.53 ID:jnRZeB6L0
「結婚してみようかと思って」
ジャージャーとうるさい水音のせいで聞こえないのか、りっちゃんはちっとも答えない。
37:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:05:51.27 ID:jnRZeB6L0
水音が止まった。
「唯がいいならさ」
38:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:07:56.13 ID:jnRZeB6L0
いつまでもこっちを見ようとしないりっちゃんにひと言投げつけて、わたしはそのまま家を飛び出した。
追いかけてきてほしかったのかもしれないし、わたしが出てったらりっちゃんは勝手に帰るわけにいかないだろうという計算もあった。
39:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:09:05.00 ID:jnRZeB6L0
しばらくボケーっと川の流れを見ているうちにいつの間にか隣にりっちゃんが立っていて、ぎゅっとわたしの左手を握り、そのまま引っ張り家まで連れて帰ってくれた。
40:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:09:42.53 ID:jnRZeB6L0
りっちゃんは背中を向けたまま何も言わずに出て行った。
41:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:13:38.74 ID:jnRZeB6L0
★★
-2ヶ月後-
それから。
42:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:15:12.90 ID:jnRZeB6L0
お見合い、なんてちゃんとした形式でやるのは初めてだったけど、相手はそんな悪くない…というかわたしの年齢とか学歴とか職歴とか考えたら申し分ない人だった。
憂の旦那さんの学生時代の同級生だって。要はお医者様。やったね玉の輿。
43:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:16:03.50 ID:jnRZeB6L0
「ねぇ澪ちゃん。澪ちゃんはさ。結婚してよかった、って思う?」
はじめのお見合いの後、澪ちゃんに聞いてみた。
122Res/70.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。