1:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 22:59:32.75 ID:i64BYL/V0
まだギリギリ秋かと思いますので、三船美優と佐藤心のSSを書きました。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:01:24.44 ID:i64BYL/V0
「スッ、スウィーティー…」
「声が上ずってるぞ☆ もっかい☆」
「スウィーティー↑」
「慣れてない感じがいいけど、もっかい☆」
3:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:02:19.56 ID:i64BYL/V0
――私とユニットを組むなら、とりあえず特訓からだぞ☆
そんな心さんの宣言から、私三船美優と心さんの特訓の日々が始まりました。
秋のライブに向けて、二人でダンスレッスン、ボイスレッスン、衣装合わせ…。
目まぐるしい忙しさの中で、私たちは着実に積み重ねていくのでした。
4:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:03:19.49 ID:i64BYL/V0
「はぁと、唐突だけどわかったことがある」
「…なんでしょう?」
レッスン終わりの昼食時。
5:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:04:47.32 ID:i64BYL/V0
「美優ちゃんセクスィーなんだわ」
「えほっ!」
思わず飲み込んだ卵がむせる。
6:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:05:39.95 ID:i64BYL/V0
「フェロモンって…礼子さんとか、留美さんなら分かるんですけど…」
「はふはふっ、まーね。でも美優ちゃんのは、そういうセクスィーとは違うかな」
「……?」
7:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:06:48.64 ID:i64BYL/V0
「その時々見せる『無自覚の色っぽさ』に、男の子はドキドキってわけ☆ドキメロ☆」
「そ、そうなんですか…?」
「はむっ。そんなもんよ、若い男の子はふごふごっ…ちょろふごっ」
「炒飯食べながら喋らないでくださいっ」
8:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:07:54.72 ID:i64BYL/V0
「これをライブに活かさない手はないわ。やっぱり決め台詞の『スウィーティー☆』をマスターしてもらわないと」
「ら、ライブでやるんですか……」
「プロデューサーには、はぁとの直談判で許可貰っておくから☆物理で☆」
「…物理?」
9:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:09:08.27 ID:i64BYL/V0
「心さん、いい加減にしないとそろそろ…」
「美優ちゃんも食べたいの? おやっさ――」
「だめですっ! というか、どうせ私の分も心さんが食べる気ですよね!」
「…あっ、バレた? というかバレバレ?」
10:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:10:07.22 ID:i64BYL/V0
**
それからというもの、心さんは冒険を始めました。
…暴走というのは、ちょっと心苦しいですからね。
11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:11:20.91 ID:i64BYL/V0
**
「…今度は何を持ってきたんですか?」
「写真よ写真。都ちゃんから貰ってきた☆」
12:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:12:19.62 ID:i64BYL/V0
「おやおやー、美優ちゃんも気になるぅ?」
「…そ、そんなことは…」
「こんなところにプロデューサーの寝顔が!」
「……!」
13:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:13:27.80 ID:i64BYL/V0
**
「うぇーっと、おっすおっす」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:15:12.14 ID:i64BYL/V0
私からトレーナーさんに相談すると、今日はオフにした方がいいと提案が返ってきました。
どうやら昨日の二人を見たらしいです。
…菜々さんは、見られたら色々とマズいんじゃ…?
15:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:18:31.75 ID:i64BYL/V0
「心さん、レッスンは中止です」
「ううっ…なんだか気持ち悪くなってきた…口からはぁとが出る…」
「そ、外行きましょう!」
「はぁとくんリバース!」
16:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:19:49.00 ID:i64BYL/V0
**
他の子のレッスンのジャマしちゃ悪いからと、私と心さんは近くの公園まできました。
最悪路上に吐いてもいいっしょ☆なんて軽口を叩いてましたけど。
17:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:21:03.10 ID:i64BYL/V0
秋も終わりに近いのか、歩いた後には落ち葉の足跡ができました。
二人の足跡が点々と、ときどきフラフラと。
「……よし!」
18:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:22:43.16 ID:i64BYL/V0
ベンチに落ちていた葉を払って、心さんは体重を預けます。
私もそれに合わせて、少しだけ距離を空けて座りました。
「…美優ちゃんはさ」
19:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:23:32.39 ID:i64BYL/V0
「なにがあっても、全部受け入れちゃうカンジよ」
「あぁ…この事務所にきてから、色んなことがありましたからね…」
「がおー☆とか?」
「そうです、がおー…とか」
20:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:24:56.58 ID:i64BYL/V0
私は、振り返る。
例えば、あのトラ柄の衣装を着たとき。
最初は戸惑ったけれど、いつの間にか楽しくなったりして。
例えば、雨に降られて撮影したとき。
21:名無しNIPPER[saga]
2015/11/30(月) 23:25:39.63 ID:i64BYL/V0
「みんなから色んなことを教わって、自分じゃ絶対にやらないこともやってみて…新しい私になってるなって、思ったんです」
次はどんな私になれるんだろう。
…ちょっとだけ期待してるんですよ、プロデューサーさんにも、心さんにも。
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