過去ログ - グラン「祝って欲しいんだ……」ランスロット「……え?」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 13:57:33.53 ID:HEAZ0Ih30
グラブルSSです。多分キャラ崩壊。
SSを書くのもスレ立てするのも初めてなので容赦してください……。


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2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:00:29.53 ID:HEAZ0Ih30
グラン「今日はさ、俺の誕生日なんだ」

ランスロット「……そう、だったのか」

グラン「ああ。もう何回目なのかは……忘れたけど、一年に一度しかない大事な日だ」
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:01:35.43 ID:HEAZ0Ih30
グラン「これでもさ、そこそこ大きな団の団長でさ。団員もたくさんいるし、日頃からコミュニケーションだって欠かしてない」

ランスロット「……ルリアやダヌアとは特に、仲が良かったな」

グラン「誰かを蔑ろにしたことはないし、皆一緒に戦った大切な仲間だ。信頼だってもちろんしてる」
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:06:32.32 ID:HEAZ0Ih30
グラン「……それなのに、だ」

グラン「朝に目が覚めて、パーティーなんて大掛かりなことはなくても、おめでとうの言葉くらいはあると思ったら。
    皆『おはようグラン』って、いつもどおりの挨拶をするんだ」

以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:10:10.88 ID:HEAZ0Ih30
グラン「誰に会ってもだ。ルリアも、カタリナも、オイゲンも、ラカムも、ロゼッタも、イオも、リーシャも、ビィも」

グラン「皆、ただいつもと同じように、おはようって。それだけなんだ」

ランスロット「………」
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:20:24.00 ID:HEAZ0Ih30
グラン「でもお昼になっても、皆いつもと変わらないままでさ。ルリアなんか特に嘘がつけない子だから、
     これでもし忘れてるフリをしてるんだったら、主演女優賞レベルの名演技でさ」

グラン「いてもたってもいられなくて、つい、ルリアに言っちゃったんだ。『実は俺、今日誕生日なんだ』ってさ」

以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:27:02.92 ID:HEAZ0Ih30
グラン「そしたらさ、ルリアが、言ったんだ。『え?グランの誕生日パーティーは、この間しましたよね?』って」

ランスロット「……それはつまり、どういう」

グラン「俺にだってわからないよ。……してない、してないんだ。だって俺の誕生日は、今日なんだから。前もってパーティーをするはずないし、
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:40:51.80 ID:HEAZ0Ih30
グラン「ルリアに背中を向けた時さ、正直泣きそうだった。わけがわからないし、とは言ってもルリアが嘘を付くとは思えないし」

グラン「だから、もう一人だけ、と思ってさ。ビィなら、長年一緒にいるビィならと思って、会った時にまた言ったんだ。今日は俺の誕生日だって」

グラン「そしたらビィも、言うんだ。『何言ってんだグラン?それはこの前過ぎただろ?』って」
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:49:45.14 ID:HEAZ0Ih30
グラン「だから、この際どっちでもいいって思った。俺はただ、今日お祝いの言葉が欲しかった。パーティーやプレゼントなんて、豪勢なものは望んじゃいない。
     ただ一言、おめでとうって。誰かにそう言って欲しかったんだ……」

ランスロット「………」

以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:51:04.95 ID:HEAZ0Ih30
グラン「……憶えがないんだ。そんなパーティー、した記憶が無いんだ。プレゼントだって、皆はしたっていうけど、一つも残ってないんだ」

グラン「彷徨ってさ。誰でもいい、団員じゃなくてもいい、ただ一言、俺の誕生日を祝ってくれる人を探して、歩きまわってさ」

グラン「そして……ここに来たんだ」
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 14:57:22.01 ID:HEAZ0Ih30
fsm.vip2ch.com


12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 15:02:31.62 ID:HEAZ0Ih30
グラン「……そういえば、なんで鎖で繋がれてるんだ?ランスロット」

ランスロット「……イザベラだ。多分、杯に何か盛られたんだと思う」

グラン「……ああ、あのお婆ちゃんか。また悪巧みしてるのか、飽きないねあの老人」
以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 15:43:46.67 ID:HEAZ0Ih30
ランスロット「頼む団長。どうやってここまで来たのかは、不思議でしょうがないが。今はともかく、この鎖を」

グラン「……惨めだ」

ランスロット「……え?」
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 15:50:56.68 ID:HEAZ0Ih30
グラン「ギリギリ、ギリギリなんだ。今、この場面が心が潰れるか重さで歪むかの、瀬戸際なんだ」

ランスロット「いずれにせよ、ダメージは負うんだな……」

グラン「ランスロットを助けて、自分の心を修復不能なまでにすり潰すか。一旦このままにして、お祝いの言葉で心の重さをとっぱらったあと、余裕を持って助けるか」
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 16:06:25.34 ID:HEAZ0Ih30
グラン「それで話は変わるんだけどさ。ランスロット、誕生日のお祝いって言ったら、なんだと思う?」

ランスロット「……プレゼントや、ケーキ、だろうか」

グラン「ああ、そうだ。特にケーキだ。ケーキは素晴らしい。見た目も華やか、食べて幸せ、祝いの場に相応しいこれ以上ないパーフェクトな一品だ」
以下略



16:名無しNIPPER[sage]
2015/12/02(水) 16:09:54.91 ID:EdCTktWbo
50ルピとか貧乏どころの話じゃねえwwww


17:名無しNIPPER[sage]
2015/12/02(水) 16:12:13.14 ID:gfcEiXp4o
グラン君、共闘に行こう!


18:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 16:20:04.45 ID:HEAZ0Ih30
グラン「あれれ、おかしいなって。それなりに蓄えはあったはずだぞって。よーく考えた」

グラン「そしたら、答えは案外、身近なところにあってさ」

ランスロット「何だったんだ……?」
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 16:30:30.65 ID:HEAZ0Ih30
グラン「そう、最終上限解放だ。一体いくらとんだのか、俺自身もう、わからないんだ……」

グラン「毎日こつこつ貯めてさ。毎週金色とか銀色のスライムも、たくさん倒してさ……」

グラン「……でも無くなるのは一瞬だ。全部尽きて、ようやく本人は、それを自覚するんだ」
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 17:07:10.06 ID:HEAZ0Ih30
グラン「でも、そんな俺でも、一つだけ手に入れたものがあってさ」

グラン「蝋燭だけは、なんとか一つだけ、買えたんだ」

グラン「本当はルピが足りなかったけど、お店の人に必死でお願いしてさ。その間、情けなさのあまり涙が出てさ」
以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/02(水) 17:17:16.57 ID:HEAZ0Ih30
グラン「しかもだ。見てくれよ、この蝋燭」

ランスロット「……でかい、な」

グラン「ああ、ケーキに載せたら、スポンジが潰れてしまう大きさだ。歳の数くださいって額を地面にこすりつけたらさ、特大のを一つ、くれたんだ」
以下略



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