過去ログ - 天羽まどか「ハローニューワールド」
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6:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 19:52:27.11 ID:qQdkEKkN0
凛「まどか、何か言った?」
ハッとして隣を見る。凛が一緒なのを忘れていた。
私らしくない。それだけ、やっぱり動揺していたということなのでしょうか。二人が付き合っていると聞かされたことに。
7:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 19:54:17.77 ID:qQdkEKkN0
まどか「ううん、なんでもない。大丈夫ですよ」
そう言って、誤魔化す。そうするしかない。言ったって、どうしようもならないんですから。
凛「でもまどか……泣いてる」
8:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 19:57:06.35 ID:qQdkEKkN0
まどか「ぅ、ぐすっ……せんぱい、せんぱあい」
何も考えられない。
凛「まどか!」
9:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 19:59:17.27 ID:qQdkEKkN0
凛は、そっと私をベッドに座らせて、抱きしめてくれました。何も訊かず、そのまま頭を撫でてくれている。その優しさすら、今は涙に変わってしまう。ごめんなさい。でも、何故泣いてしまうのか、私にもわからないんです。
凛「大丈夫、大丈夫だよ」
優しい声とともに、滑らかな指が私の髪を梳く。くすぐったくて、少し気持ちいい。
10:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:01:29.98 ID:qQdkEKkN0
まどか「ごめんなさい。迷惑かけて」
凛は、静かに首を振る。
凛「全然そんなことないよ」
11:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:04:35.29 ID:qQdkEKkN0
まどか「私、あかり先輩のことが好きです」
単純に、話したかっただけなのかもしれません。私一人の胸に秘めておくことが出来ないほどに肥大化した、この思いを。共有して共感してくれる誰かが、ほしかっただけなのかもしれません。
まどか「初めて会ったときから、なにか感じるものがありました」
12:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:06:59.28 ID:qQdkEKkN0
まどか「でも、そんなのすぐにどうでもよくなりました」
あかり先輩は、私を導いてくれた。本当は臆病で、何かしなくちゃと思っているのに何も出来なかった私の背中を、押してくれた。きっと先輩がいなければ、私は今でもプレミアムドレスを手に入れられていなかったでしょう。自信をもってお祖母ちゃんのドレスに相応しいアイドルになれたとは、言えなかったでしょう。
まどか「あかり先輩は、新しい世界を見せてくれました」
13:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:08:28.20 ID:qQdkEKkN0
まどか「そんなすごい先輩が、なんで私とユニットを組むってすぐに決めてくれたんだろうって不思議でした」
あかり先輩は言ってくれました。私と一緒ならきっと世界が新しく見えると。実際に、そうでした。
あかり先輩もそうなんだろうって、確信していました。
14:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:11:44.79 ID:qQdkEKkN0
凛「まどか……辛かったんだね。ごめんね、気付かなくって」
気付けば、凛の瞳も潤んでいました。
まどか「もう、なんで凛が泣きそうなんですか」
15:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:13:02.99 ID:qQdkEKkN0
『ねえ、今日からまどかって呼んでもいい?』
そういう子に、苦手意識があるんです。私とは違って、きちんとストレートだから。私の醜さを、実感してしまうから。
『だから私は、踊り、そして歌って、皆をドキドキさせるアイドルになりたい!』
16:名無しNIPPER[saga sage]
2015/12/05(土) 20:16:15.96 ID:qQdkEKkN0
凛「でもまどか……これからどうするの?」
どう、するか。
そうでした。そんなことも考えられないほど、私は混乱していたんですね。
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