460: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/17(日) 22:37:20.88 ID:9cSMv6Rc0
「……分かりました」
「大尉に掛け合ってみます」
こちらの話を聞いて、彼女は大尉の居る机へと向かう
もう1人の例の怒鳴り声の女性に声を掛けると、二三耳打ちして彼女を脇へと下がらせた
そして、そのまま机の正面に立ち、突然の来訪者について報告し始めた
(さて、どう出てくるか……)
『話は伝わっている』と言い放ったはいいが、大尉がどう出てくるかは分からない
中佐から連絡が入っているはずだが、向こうが事実を否定すればそれで終わりだ
半ば騙すような手口でこの部屋まで案内させたこともあり、最悪何も聞き出せずに追い出されてしまう可能性もある
だが、そこまで酷い対応をされることはないだろう
態度こそ人を食ったようなものある男だが、決して自らの保身のみを考える人間ではない
自分が直接やってきたと知ったら、必ず何か反応をするはずだ
「君嶋特務少尉」
どうやら、こちらの思惑は当たったようだ
取り次いでくれた女性が自分の名を呼ぶと机の右側へ避けて大尉の正面を空ける
来いという合図だろうが、今の今まで大尉とやり合っていた彼女の事が気にかかる
歩を進めながら横目で確認すると、抗議をしていた女性も鋭い目つきながらも黙ってこちらに目を向けるのみだ
そういえば、水兵時代に士官へ報告する時もこんな雰囲気だった
そんなことを考えながら、ゆっくりと正面の机まで歩いて行く
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