523: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/05/22(日) 22:51:27.84 ID:a8UQq4dj0
「ミサイル、敵に接近します!」
大久保の声とほぼ同時に視界の隅に高速で移動する白い物体が映る
技術部に『妖精さん』と言わせしめた海軍の技術開発部、そこに所属する人間たちが作製した秘密兵器も同然の代物
それが今、敵に向かって一直線に向かっていた
艦橋の船員たちは皆、目の前の光景に光景に釘付けとなる
『チッ……気づかれたか』
そんななか、通信機から舌打ちが聞こえてくる
宗方の声に意識と取られて敵から目を離した瞬間、大久保が敵のミサイルに気づいたことを叫ぶ
正面に向き直ると、敵は自分に向かってくる飛翔体に反応し、回避行動へと移ろうとしていた
『そう簡単に避けられて堪るか』
『森! 絶対に逃がすな』
しかし、相対するのはただの砲弾ではなく誘導機能を持ったミサイルだ
敵は砲撃の網を縫って大きく左へ旋回するような進路を取るが、その進路を沿うように飛んで追いかける
その軌道に意表を突かれたのだろう、敵は精彩を欠き、機銃から照射される銃弾の雨にさらされる
「あと20、19……どんどん近づいて行きます!」
敵は銃弾により動きを鈍らせ、その速度を奪っていく
対するミサイルは悠然とその胴体に積まれた燃料を燃やして追尾する
そして、追いかけっこが始まってから数秒、
「追いつきます!」
『よし、行けッ』
標的を捕らえたミサイルがその炸薬を爆発させる
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