522: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/05/22(日) 22:41:18.76 ID:a8UQq4dj0
距離が近づくにつれ明確になる敵の姿を睨みつけながら、頭の中で現状を整理していると、
『1番発射するぞ!』
『歯ァ食いしばっとけ』
不意に手元の通信機から聞き覚えのある男の声が流れる
意表を突かれて面食らっているうちに、砲撃とは違った種類の振動と何かが飛び出すような音が伝わってきた
「後部甲板よりミサイル発射を確認!」
すぐさま大久保が何が起こったのかを報告し、事態を理解する
さっきのは数刻前に出した命令に従い森がミサイルを発射し、それを兵曹長が通信機で伝えてきたのだろう
だが、こちらからはミサイルの姿は確認できない
『一度打ち上げてから標的まで降下する』
『ブリッジで確認できるのは着弾の直前だ』
電話口の宗方へ尋ねると、そのような答えが返ってきた
説明されたところで軌道がピンとくるものでもなかったが、今はそんなことはそんなことを気にしている余裕はない
どんなものでも敵を沈めてくれさえすれば良いのだ
『そろそろ……来るぞ』
通信機の向こうから張りつめた宗方の声が聞こえる
それを合図に正面の窓から敵の姿を臨む
大きな損害を受けているにもかかわらず、それを感じさせない挙動げ猛烈に接近してきている
確実に傷は負っているものの、未だに致命傷となるのは不意打ちの初弾のみであることが見て取れた
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