566: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/07/03(日) 21:26:22.93 ID:HMesxzsu0
最初は驚いていた乗組員たちの顔が段々と神妙になっていくが良く分かった
そんな彼らの視線を一身に感じながら続ける
彼らがどんな反応を示すにしても、全てを話さずには居られなかった
「だが、本当の俺はそんなことを望んでいなかった」
「1人の軍人として、兵器の扱いを受けている彼女たちを助けたい」
「ただそれだけの想いでここまでやってきた」
「それは今救命艇で海に出ようとしているバカ2人と一緒だ」
「だから、俺は……」
そこで言葉を切って、再び皆の顔へと目をやる
相変わらず疲れが表れている顔ぶれだったが、それでも誰一人として顔を伏せる者はいなかった
皆が、まっすぐにこちらを向いて次の言葉を待っている
その期待に肌で感じつつも、足元に脱げ落ちたままだった軍帽を拾い上げる
そして、その帽子を被りなおすと、
「何としても彼女を助ける」
「それが俺の、軍人としての意地だ」
一息に言い放った
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