605: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/09/24(土) 22:47:37.46 ID:tZaL5E9A0
「投錨開始! 全員何かに掴まれ!!」
小林の怒声ともいえる警告が発され、海面に何かが叩き付けられたような音が響く
すぐさま船に急激な減速力が働き、体が大きく前に迫り出すのを感じた
目の前の通信機にしがみ付くことで何とか体が持って行かれることを阻止する
「ぐっ……」
急激な減速が生み出す強力な慣性力に晒され呻き声が漏れた
すぐ隣に居る小林も自分と同じ状況らしい、食いしばるような声が聞こえる
「と、投錨を……確認!」
「船体が、右へ傾いています」
艦橋の誰かが、報告を繰り出す
その報告の通り船体が右に傾き、前のめりになっていた体が今度は右へ沈み込む
「今、右舷何度だ!?」
井上が叫ぶ声が聞こえた
どうやら、何度まで回頭出来ているのか聞いているらしい
「現在……面舵39度」
「目標進路まで、後10度だ!」
大久保が返答する声が聞こえる
彼にも相当な加速度がかかっているらしい、その声は息も絶え絶えだ
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