640: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/12/18(日) 10:02:59.09 ID:543n5fYR0
やはり、日下部の思い過ごしだ
『あの傷ですぐに動けるはずがない』と視線を戻しかけた時、視界の端に何かが朝日を受けて煌めくのが見えた
(今のは……)
その輝きに、もう一度目を凝らして敵の姿を確認する
すると、敵の残された右舷側の主砲の砲身が朝日の光を反射していた
入射角が殆ど変化しないの日光に対して、反射光が瞬く理由は1つしか考えられない
敵の砲身が稼働することで反射した光がキラキラと輝いているのだ
「まさか……」
目の前で起こっている事実に嘆息が漏れる
まさか、あの状況でまだ攻撃の意志を失っていないなんて
いや……あそこまで追いつめてしまったのは、他ならぬ自分たちだ
こちらが玉砕覚悟で敵に攻撃を行ったのと同じように、今の奴は己の命を懸けてでも自分たちを沈めようとしている
適度に損害を与えて、撤退を狙う作戦であったが、奴に致命傷を与えたのが仇となってしまった
「クソッ!」
思わず、今日何度目になったか分からない悪態をつく
666Res/619.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。