27: ◆tXSQ21DKYs
2015/12/11(金) 02:19:32.77 ID:wxXgwuIMo
「ああ、なんなら、一人暮らしもしてみるかい? いい機会だろう」
「私、まだ高校生よ?」
「問題ないだろう? ああ、別に高坂穂乃果さんを頼ってもいいぞ?」
「……なんで穂乃果の名前が出てくるのよ」
結局、穂乃果のところにいることは話さなかった。連れ戻される可能性を考慮し、友達の家としか伝えなかった。
なのにどうして、この人はこのことを知っているんだろうか。
「一人娘の家出を心配しないわけないだろう? いろんなところに電話してるときに、高坂さんから電話があったんだ」
「電話……?」
そんな素振り、あっただろうか。穂乃果が電話している姿は数回しかみていないし、そのいずれもがバイト関係だったはずだ。
いや、家出した次の日の昼だけは、誰と電話していたのか定かではないが。
でも、穂乃果から……? あの日は穂乃果へ電話が掛かってきていたはずだ。
「そうだ。お前が家出したその日の日付が変わるくらいか。何か考えがあると思うから、そっとしておいてやってほしい、なんていわれたよ」
家出した日の、日付が変わるころ。確かにその日、わたしだけ先にベッドに入り、穂乃果はシャワーを浴びてからベッドに入った。
それほど長い時間通話したわけでもなさそうだし、きっとその間に電話をかけたのだろう。
「その次の日の昼に、こちらからかけたがね」
結局、世話になりっぱなしだった訳だ。私はなんて手のかかる子供だろうか。
「それで、お前はどうしたい? 最低限の支援はしてやろう」
「そう、ね。それじゃあ、私は――」
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