過去ログ - 奴隷少女「私を、守って下さい…」執事「それが貴方の願いならば」
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◆WnJdwN8j0.
[saga]
2015/12/14(月) 19:37:24.79 ID:4rPHk/l00
カッ――
奴隷「!?」
魔物A「な、何だ!?」
ナイフを抜くと同時、祭壇は強い光を発した。
その光は周囲を包む程だった。魔物達は目がくらんだのか、その場に立ち止まった。
あまりにも強い光――そのすぐ側にいるというのに、
奴隷(この光、何だか…)
奴隷は不思議と、安心感を覚えていた。
光に包まれることで、まるで、母の腕に抱かれているような――そんな不思議で、暖かい感覚があった。
「大変、お手数をお掛け致しました」
そして、そんな光の中から姿を現したのは――
天界の使い「後はこの私が貴方をお守り致します、お嬢様」
その華奢で長身な体を黒い執事服で包み、きっちり整えた髪、レトロなデザインの眼鏡――その男の外見は若いが、熟練の執事のような貫禄があった。
この荒れた地にその男が立つだけで、その場は天界の庭園になったかのような――そんな錯覚すら覚える。
天界の使い「お嬢様、ナイフを」
奴隷「は、はい…」
お嬢様とは自分のことか…と、ぽやっと考えながら、奴隷は差し出された手にナイフを渡した。
その直後、目の前でシュッと風が切られた。
奴隷「あ…っ」
奴隷の手から鎖が落ちる。
どうやら天界の使いのナイフが、鎖を切ったようだった。
天界の使い「貴方の小さな手に、その鎖は痛々しい。その様な戒めは解いて、貴方は自由を掴むべきでしょう」
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