過去ログ - 奴隷少女「私を、守って下さい…」執事「それが貴方の願いならば」
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79: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 10:53:04.37 ID:HIzJBHQO0
魔王「300年前――この世界は今以上に荒れ果てていた」

魔王は突然話し出した。
世界の現状。飢饉と死病に侵された時代だというのは、無学の媛でも知っていた。

以下略



80: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 10:53:53.07 ID:HIzJBHQO0
執事「天女様は心を壊し、そして亡くなられた」

執事は嘆く。主人を陵辱された彼の心の傷は、今なお癒えていない。

執事「私は天女様を守りきれず、地上の者らによって封印された。だが封印されている間も、貴様等地上の者への憎しみは収まらなかった」
以下略



81: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 10:54:56.62 ID:HIzJBHQO0
魔王「我が見つけた天女の子孫はお主で6人目だ。なるべく穏便に連れてこいと部下には命じていたのだが…」

術師「申し訳ありません、魔王様」

悪魔「穏便に伝えても渡してくれそうになかったもので」
以下略



82: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 10:55:35.08 ID:HIzJBHQO0
媛「――」

その時、媛の頭の中に映像が浮かんだ。
それは屋敷でもない、地上でもない、ここではない情景。

以下略



83: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 10:56:26.65 ID:HIzJBHQO0
一旦ここまで。残りは今日中に投下します。
どうぞお待ち下さい。


84: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:11:58.67 ID:HIzJBHQO0
媛「あ、ああぁ…」

執事「お嬢様?」

全て思い出した媛は涙をぽろぽろ流していた。
以下略



85: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:12:35.11 ID:HIzJBHQO0
魔王「そうか、お主は天女の生まれ変わりでもあったか…我の先祖がすまないことをした」

媛「貴方のやったことではありません。気に病む必要はありません」

天女を陵辱した者を憎む気持ちがないと言えば嘘になるが、少なくともこの魔王のことは、許しておくべきだと思った。
以下略



86: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:13:00.90 ID:HIzJBHQO0
まだ地上に来たばかりの頃か。
その頃は、天女の話に耳を傾けず、石を投げてくる者も多かった。
執事は怪我を負った天女に、もう帰ろうと言ったことがある。

天女『いいえ、私は地上を救いに来たのだから』
以下略



87: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:13:40.05 ID:HIzJBHQO0
それから媛は天界に帰ったが、案の定、天界は彼女を快く出迎えはしなかった。
彼女に与えられたのは天界でも郊外にある地。これは事実上の排他である。

執事はそこに屋敷のある世界への入り口を設け、媛は今まで通り、屋敷で生活することとなった。

以下略



88: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:14:08.19 ID:HIzJBHQO0
執事「ふぅーっ」

これから来る冬に備えて薪を集めていたら、すっかり遅くなってしまった。

媛「お帰りなさい、執事さん」
以下略



89: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:14:58.81 ID:HIzJBHQO0
部屋に入り、2人きりとなった。媛は何だか落ち着かなくてそわそわしているが、そんな様子を見て執事は首を傾げる。

執事「どうなさいました? お嬢様」

媛「あっ、あの……」
以下略



90: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:15:27.64 ID:HIzJBHQO0
媛「いつからかはわからないけど――」


執事『後はこの私が貴方をお守り致します、お嬢様』

以下略



91: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:15:55.30 ID:HIzJBHQO0
執事「女性の口から言わせてしまうとは、一生の不覚――」

執事は苦笑した。

執事「1つ言い訳をさせて下さい。私は封印されていた時から、貴方が天女様の生まれ変わりであるとわかっておりました」
以下略



92: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:16:24.53 ID:HIzJBHQO0
執事「っ」

媛はそっと執事の胸に体を寄せる。

執事は恐る恐るといった様子で、彼女の体を抱きしめた。
以下略



93: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/12/20(日) 18:16:51.16 ID:HIzJBHQO0
ご読了ありがとうございました。また機会があれば執事ものが書きたいです。

過去作も宜しくお願いします
ponpon2323gongon.seesaa.net


94:名無しNIPPER[sage]
2015/12/20(日) 19:09:21.93 ID:13T/hHgSO

途中ドキドキしたけどハッピーエンドでよかった


95:名無しNIPPER[sage]
2015/12/20(日) 20:15:34.41 ID:l/NoxQSBo



96:名無しNIPPER[sage]
2015/12/20(日) 20:22:23.95 ID:EV02faULo

現魔王サイドの話も見たかった気がする


97:名無しNIPPER[sage]
2015/12/20(日) 21:06:49.10 ID:BbnvEZdvO
乙でした
後日談書いてもいいんだよ?(チラッ


98:名無しNIPPER[sage]
2015/12/20(日) 23:52:48.60 ID:AnB2OyJX0



99:名無しNIPPER[sage]
2015/12/22(火) 09:08:32.94 ID:FLqhiyxLO



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