4:名無しNIPPER[saga]
2015/12/18(金) 19:49:27.06 ID:0Zh7X+jI0
プロデューサーと出会ったのは、確か春先、あたしが中学生になってすぐのころだ。
街角で揚げたてのドーナツを買って、抱えたドーナツの匂いが嬉しくって。
少しだけステップを踏んで歩いていたら、急に冴えないスーツの人に声をかけられたんだった。
ドーナツひとつ分けて? って言われるんだと思った。
だから袋に手を入れて、あげるドーナツを選んでたらあの人は急に慌てて、そうじゃないって言うから。
詳しく話を聞いたら、なんとアイドルのプロデューサーだった。
「食べてる笑顔が良かった」だとか、「嬉しそうな表情にティンと来た」だとか、めちゃくちゃに捲したてるプロデューサーに、初めはちょっと困惑した。
あたしが嬉しいのも全部ドーナツのおかげだったから、納得出来なかったんだ。
でも結局、あたしはドーナツのためにアイドルになった。
それからずっと、プロデューサーと一緒。
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