過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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46:名無しNIPPER[saga]
2016/01/08(金) 21:52:34.33 ID:JH8XbMho0

一つだけ、彼女の「悪」が届くものがある。
絶望的に。けれど絶対的に。
だから彼女は再び刃の柄を握る。

「……ごめんね……」

10032号の亡骸を、できるだけ優しく、地面に下ろす。
頭部も一緒に置いていてあげたかったけれど、少し遠かった。
諦めて、それから、物言わない妹から、距離を取る。

ずるずる、ずるずると。
ぐちゃぐちゃに踏みつぶした、未練だとか、後悔だとか、絶望だとかを、引きずって。

「……ああ、なんで、こうなっちゃったのかな」

本当に、なんて滑稽な結末なんだろう。
何一つ救えずに、何もかも壊してしまった。

――御坂美琴の人生は、無意味だった。

無価値だった。
無意義だった。
そのくせに、減点ばかり取ってしまった。
きっと自分の人生は、零点どころか、合計したらマイナスになるだろう。
なんて、罪深い。なんて、業の深い。

だから、やらねばならないことが、あった。



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