13:名無しNIPPER[saga]
2015/12/29(火) 12:59:50.38 ID:F1HAyKSGo
「……んっ……ぐ」
「……先輩、それは?」
言ってからまぬけな質問をしたものだと自分で思った。
銀色台紙に並んだ白い錠剤。
見た目は市販の風邪薬と相違ないが、そんな生易しい物ではないのだろう。
「本当はね、持ってくる気なかったんだけど」
僕の質問への返答代わりに先輩が口を開く。
「キミといれる時間を少しでも長くしたくってね」
もう一度水を一飲みしてから先輩はそう続ける。
僕の中の後悔が膨らむ音が聞こえた気がした。
そんな覚悟が出来て僕が先輩を連れ出したかと問われれば答えはノーなのだから。
先輩と入れる時間が少しでも長くなれば、と思ったのは事実だけれど。
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