過去ログ - この世の果てへと至る旅路
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20:名無しNIPPER[saga]
2015/12/31(木) 00:34:14.39 ID:4lxiKfono
「……」

「……」

 先輩は何も言わない。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/12/31(木) 01:00:27.52 ID:4lxiKfono
「……んぐ」

 先輩が薬を飲んだのを確認してから自転車をこぎ始める。
 人気の無い海岸沿いは薄暗くて、明かりと呼べるものはぽつぽつと立った街灯と僕の自転車から伸びるライトの明かりだけ。
 普段通っている道はとうに通り過ぎてしまって、今は道なりに道を進んでいる状態だ。
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2015/12/31(木) 01:05:29.52 ID:4lxiKfono
「……ごめんね」

 先輩が何か言った気がした。
 きちんと聞こえたような気もする。

以下略



23:名無しNIPPER[sage]
2015/12/31(木) 01:05:59.32 ID:4lxiKfono



24:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/05(火) 11:18:00.56 ID:vBFgfpMaO
「……ふぅ」

 立ち上る湯気の中、僕は体を脱力させた。
 お風呂がこんなに気持ち良いのは生まれて初めてかもしれない。
 顔にばしゃばしゃとお湯を被るとまた小さく息を吐く。
以下略



25:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/05(火) 11:25:13.86 ID:vBFgfpMaO
 走り疲れてもはや足取りすらふらふらになってしまった僕。
 自転車を支えになんとか歩いて辿り着いたのがこの銭湯だった。

「わっ、銭湯だよ銭湯っ」

以下略



26:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/05(火) 11:47:29.35 ID:vBFgfpMaO
「……なんだ、お前ら」

 閉店の札をしげしげと眺めていた僕らに銭湯の中からガラス越しに声が掛けられた。
 先輩よりも背の小さい白髪の老人。
 老人としてもかなり歳が進んでいる方であろう。
以下略



27:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/06(水) 00:00:49.23 ID:Z5pVxAxlo
「……」

 僕は男湯と女湯を隔てる壁の方を見る。
 この壁の向こう側に産まれたままの姿の先輩がいるわけだ。
 なんてことを考えてしまったらもうダメだ。
以下略



28:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/06(水) 00:52:31.79 ID:Z5pVxAxlo
 浴室から出ると、鈍い音を立てながら乾燥機が回っていた。
 僕はタオルを腰に巻くと、その鈍い音の正面に座る。
 先輩と一緒に旅へ出なければ一生経験することがなかったような経験。

「……勝手に洗わせてもらったが」
以下略



29:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/06(水) 01:40:39.50 ID:Z5pVxAxlo
 体の疲労が大分解消された僕は脱衣所の前で先輩を待っていた。
 先輩にとっては初体験の事ばかりだろうし色々心配なのだが。
 だからと言ってここで女湯の脱衣所へ入って行くのもおかしな話だ。
 悶々としながら僕は待つ。

以下略



30:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage]
2016/01/06(水) 01:41:05.94 ID:Z5pVxAxlo
まだ続


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