118: ◆K27FRRVqmQ[saga]
2015/12/30(水) 15:02:09.37 ID:ZBSd0e9l0
***
私が先輩のアパートのエントランスからでてくると、白い息を弾ませながらあかりちゃんが駆け寄ってきた。
ちなつ「ダメだった」
そう言って私は笑う。
あかりちゃんは、えっ、と小さく声を漏らして、そのまま押し黙ってしまった。
ちなつ「そうじゃないの」
あかり「え……?」
ちなつ「告白、できなかった」
あかり「そうなんだ……」
ちなつ「うん、それでいいの」
あかり「えっ、でも」
ちなつ「それでいいの」
もし本当にこの時間が繰り返しの中にあるのなら、来年も再来年も、また私は出会うだろう。
結衣先輩と、京子先輩と、あかりちゃん……ごらく部に、きっと。
そして4年後にも8年後にも366日目がやってくる。
その時の私がどんな風に考えて、どんな風に行動するのかは分からない。
先輩に告白しようと思うかな。恋の形は今と同じなのかな。どんな関係を望むのかな。
それは未来の私にしか分からない。だから―
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