過去ログ - 【悪魔のリドル】春紀「あれから」
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85: ◆UwPavr4O3k[saga]
2016/09/14(水) 13:52:51.20 ID:UBkNOjDv0
目一「……鳰さん、愛しい愛しい貴女。苦しいでしょう、痛いでしょう。番場"真昼"さんが散々痛めつけていたけれど、無力感というモノがどんなものかは十分に理解出来たはずよ」
ギリ、と、奥歯を噛み締めた鳰は掠れた声で、
鳰「目、一さん。ウチは、あなたの期待には、応えられなかった」
目一「……」
鳰「でも、気付けた。気付く事が、出来た。自分の、人生の、事。自分の生き方の、罪に」
目一「……それで?」
鳰「……」
目一「いくつか訂正しなければならない事があります。第一に、今回の騒動の発端の全ては鳰さん。貴女が自発的に行った事よ。そして、二つ目に、
私は貴女に期待など微塵もしていない。10年黒組を掃討できなかった時点で、もう既に貴女は"走り鳰"では無くなっていた」
目一は確かに走り鳰という少女を愛していたし、だからこそ、最も近い場所に彼女を置いていた。
だが、あくまでもソレは見込みのある能力を持っていた事もある。……故に、その力を以てしても成し遂げられなかった前回の黒組の時から、その信頼は少なからず揺らいでいた。
そして以前の戦いに敗北した彼女の最後のチャンスとして、ひたすらに叩きのめし、その葛葉の力を極限まで抑え込んだ中で、"特殊な力無し"にどこまでやれるか試した。
結果は、やはり不完全な力に頼らざるを得ない程度の"能力"しか持っては居なかった。
目一「……もう、貴女は私にとって他人に過ぎない。愛らしい走り鳰の外見を取った、ただの人間よ」
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