38:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/05(火) 23:10:45.87 ID:s07CgCum0
「それなら鍛えなければ良いのにって思ってる?」
「あ、いえ」
その通りだった。心の内をズバリと言い当てられ、不快にさせただろうかと吹雪は焦る。
慌てる吹雪の頭をそっと触れるものがあった。
無骨な、けれども細くしなやかな指をした手が彼女の頭を撫でていた。
「ふふ、ごめんなさい。意地悪言っちゃったわね」
僅かに眉を寄せて提督が笑う。
「そりゃあね、気ままにおしゃれして、いい男侍らせていられたら楽しんでしょうけど、やっぱりねぇ…」
吹雪の髪を長い指が櫛のように梳いて行く。
「吹雪ちゃん達みたいな可愛い女の子達を戦場に送っておいて、男がそれを見てるだけっていうのもカッコ悪いじゃない?」
鎮守府の前に広がるグランド。提督はトラックから離れた場所へとバスケットを置く。
「さぁ、走りましょうか?」
「はい!!」
吹雪は元々別の鎮守府にいた。
吹雪だけではなく、この鎮守府には他所から転属してきた艦娘が多い。
命令違反など素行に問題がある者、劣悪な環境から逃げだした者、見込みが無いと見放された者。
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