過去ログ - 沙紀「プロローグへ手を伸ばして」
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13: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:09:03.67 ID:xFAhg3u30
「あと、楽しそうだったから」
「楽しそう?」
14: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:10:02.88 ID:xFAhg3u30
「へー、女子高生なのに選曲がかっこいいね」
「なんでアタシのこと女子高生って決めつけるの?」
15: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:11:51.27 ID:xFAhg3u30
目を細めて自称プロデューサーをじっと見るけど、話せば話すだけ怪しく見えてきた。
「どれだけ変質者って決めつけたいんだ。いや、言葉が足りない俺が悪いのか」
16: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:12:29.46 ID:xFAhg3u30
「そっか」
気付いたらあの人の姿はなかった。
17: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:13:10.07 ID:xFAhg3u30
そして次の日。
同じ場所に、同じ時間に、同じ格好をした人が声をかけてきた。
18: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:15:15.70 ID:xFAhg3u30
「それがよくわからないっす。アタシはただのグラフィティ好きな普通の子っすよ」
「自分がどれだけ魅力のある女の子かって理解した方がいいよ」
19: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:17:25.60 ID:xFAhg3u30
「おっ」っていう驚いた声が気になって、トマトソースみたいな赤がたまった容器から視線を移動させる。
「初めて笑った」
20: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:20:06.30 ID:xFAhg3u30
三日目。
やっぱり来た。
ただ今度はアタシから待ってみた。
21: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:21:41.55 ID:xFAhg3u30
三枚目の名刺。
当たり前だけど、こんな人はいままでいなかった。
「劉備や秀吉もこういう気分だったのかな」
22: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:22:50.60 ID:xFAhg3u30
「もう一回聞いていい?」
「うん」
23: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2016/01/04(月) 21:23:55.08 ID:xFAhg3u30
聞いているこっちが恥ずかしくなるような単語が次々と並ぶ。
血の通った言葉に体温がいつもより上がっているってことに気付いて、もっと熱くなった。
「うまく言葉にできないな。えっと、なんて言えばいいんだろう」
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