過去ログ - 提督「金庫って十回言わせてから」
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52:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/07(木) 15:50:27.91 ID:MV/AJIdTo
「金庫って十回言ってみてくれ」
「え?」
なにを言ってるんだ俺は。そんな場合じゃないだろ。
っていうか龍田は知ってるんだから……。
「え、えぇっと……金庫金庫金庫金庫金庫金庫金庫金庫金庫金庫」
きょとんとした顔で俺を見つめてから素直に言いだした。
……あれ? 知ってるんじゃないのか?
「……ここは?」
先述の通り近い距離に居るため、俺がどこを指しているのかまだわかっていない様で、
少し首を傾げてからゆっくりと視線を下へ、下へやっていって。
「……ふぇ!?」
ボンと顔が紅くなった。頭の上のよくわからない円盤がぎゅんぎゅんと回り出して
両手で口元を覆い隠して言葉にならないなにかをもごもご喋っている。
同時に後方で薙刀が放り投げられて甲高い音がした。
……あれ? あれれれ?
「……龍田?」
「え、あの……な、なにをいわせようとしてるんですか〜?」
もしかして、やり取りは全部聞こえてた訳じゃない……のか?
「いいから、ほら言ってみて」
「あぅあぅ……」
今にも湯気が上がる勢いで紅くなってしどろもどろになっている。
元が色白だからか紅潮するとよくわかる。
「さぁさぁ」
「うぅ……ち……うぅ、て、提督のおたんこなすー!」
胸の前で人差し指をもじもじさせた後、龍田はそういって駆けだしてしまった。
おぉ……まじか。まさかこんな展開になるとは誰が予想できたか……。
「龍田ー! 愛してるー!」
なんかさっきまでの雰囲気はどこへやら、テンションがあがった俺は遠くになった龍田の背中についそういった。
「んもぅ!」
立ち止まって少し振りむいてから床を踏んでそうぷんすかする龍田は打って変わって異様に可愛かった。
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