1: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:30:17.42 ID:T1bjOOYM0
タンタタンタン、タンタタンタン
違う、これじゃない。トレーナーさんはもっと軽やかに、羽ばたくようなステップだった。
アイドルになって、厳密にはまだ候補生なのかな、初めての課題曲。
今まで色んなアイドルの曲を練習してきたアタシなら簡単だろう。そう思っていた。なめてかかっていた。
実際はどうだ。ステップが難しい、歌に集中できない、手足が思うように動かない。ボロボロボロ。
最初は強く踏み込んで、次にはねる。
頭では理解している。理解はしている。体がついてこない。
「理屈ばっかりで出来ないじゃないか、バカタレ」
頭のなかでもう一人の自分が悪態をついてくる。
うるさい、わかってる仕方ないだろ。まずは理屈を覚えるしか打つ手がないだろ。
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2: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:31:12.87 ID:T1bjOOYM0
「威勢がいいわりにはちっとも進歩がないじゃないか」
家出半分にここに出てきたんだ。もう戻れないんだ。
3: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:32:05.73 ID:T1bjOOYM0
ただひたすら練習した。繰り返し、繰り返し。冬だというのに汗が止まらない。
少し水分とって、だけど休む時間も勿体なくて、休憩もそこそこに練習。
足は重い、腕に力が入らない。最高のパフォーマンスなんて出来ない。こんな状態じゃ出来るはずもない。
4: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:33:14.94 ID:T1bjOOYM0
「あれ、誰かいるんですか?」
え、扉が開いて女の人が入ってくる。知らない人だ。まあアタシはここにきて日が浅いし知ってる人のほうが少ない。
5: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:34:01.06 ID:T1bjOOYM0
「まだ私は見習いで雑用とかのほうが多いし、周りからはトレーナーのルーキーってことでルキちゃんなんてあだ名で呼ばれたりするけどね」
「あはは、それならアタシもアイドルのルーキーですよ」
6: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:34:29.65 ID:T1bjOOYM0
……あれ?
「鳥は鳥でも、鶏ですかね?」
7: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:35:01.07 ID:T1bjOOYM0
そこで慶さんはなにかを思いついたようで。
満面の笑みで提案してきました。
8: ◆foQczOBlAI[saga]
2016/01/12(火) 23:36:27.83 ID:T1bjOOYM0
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次の日、トレーナーさんとのレッスンではステップ以外を重点的に、流れを意識しての練習をやってもらった。
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