3:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage saga]
2016/01/13(水) 23:03:17.64 ID:X6lrT1ts0
伊織は目を閉じ、柵にもたれかかった。
暗闇の中で律動する波音が心地よかった。
赤子を抱くかのように、海風が優しく体を包みこんだ。
おもむろに、伊織はブラウスの胸ポケットから携帯電話を取り出し、電源ボタンを押した。
しかし、携帯電話のディスプレイは明かりを灯すことなく、深海のように沈黙していた。
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