2:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
2016/01/14(木) 20:25:33.80 ID:WSIzw0zAO
その犠牲は、僕にとってあまりにも大きなものでした。
その犠牲とはとても優しかった僕の大好きな兄を失うことでした。
理由はわかっています、僕が悪いのです。最低な人間です、僕は兄を見棄ててしまったのです。
だから、兄がここまで変わってしまったのも責任は僕にあるのです。
僕が弱かったから、僕に勇気がなかったから、あの優しかった兄は変わってしまいました。
親が突然警察に捕まり、親が僕らの前から消えたあの日でした。
あの日僕が罪悪感に溺れて消えてなくなりたいと部屋の隅で震えていた時です。外の雨音と僕の呼吸だけが響く真っ暗な部屋に突如に光が差し込みました。
とっさに振り向くと、全身びしょ濡れの兄がいつものような笑顔で僕を見ていました。
兄の逆立った長い髪から滴る雨粒が、兄の白い肌をより際立たせていました、
ああ 妖艶というのはこういう時に使うのか、と。 僕は兄に見とれてしまいました。
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