4:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage saga]
2016/01/17(日) 02:01:27.38 ID:wgBKFXiq0
困惑した顔だけど、そこには今まで自分が見たことがないと断言できる美少女が居た。
あぁ、この子の笑顔が見たい。それも、自信満々の笑顔が!
「可愛い!本当に可愛い!!」
子供のようでみっともないかもしれないけど、そんなこと構っていられないくらいの嬉しさだった
やっと、自分のやりたいことが音を立てて組みあがっていく。
「いい!出来るなら、僕が担当してトップアイドルに育てたい!!」
困惑する顔を強める子を後目に俺ははしゃいでしまう。
この子はどんな子なんだろう……アイドルに興味を持ってくれないだろうか?
そこまで考えたとき、一気に冷静にならざるを得なかった。
……そういえば、俺はこの子について何も知らない。
メイクさんの勢いに任せてここまで連れてきてしまった。
俺は、相手の意志をちゃんと確認していないことを今更になって気付き、
その日のメイク体験は終わらせることにした。
その子は、笑顔で楽しかったと言ってくれたけど、それ以上のことは言わなかった。
俺は、心の中で勝手に組みあがった物を持て余してしまう……
「ねぇ、プロデューサーさん。あの子が自分の事を言わないのには、理由があるわ」
メイクさんがぼーっとする俺の横で静かに話す。
「その理由はね、とんでもなく大きいの……だから、事実を掴んで、それでもアイドルにすると決めたら、まず私に教えて欲しい」
真意が上手く掴めない言葉……俺はそれが気になってメイクさんに視線を向ける。
そこには、今までのような軽快な雰囲気ではなく、緊迫した空気さえ感じる程の真剣な空気が漂っていた。
「誰かではなく、最初に私に相談してほしい。もしそれをしてくれたら全力で協力してあげるから」
お願いより強い声色と強い眼差しに射抜かれる。
俺は、返すべき言葉を思い浮かべることが出来ず……首を縦に振るしかできなかった。
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