過去ログ - 元提督「ホームレスになったった」
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187: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:27:40.19 ID:HDvwhY9+O
「再就職のアテ、あるかい?」
「見つけます」
「今の時期は大変だろう。どうかな、海軍に戻るというのは」
188: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:28:21.15 ID:HDvwhY9+O
しばらくの間。
「すっかり私が話してしまったね。他に聞きたいことはあるかな?」
「艦娘の深海棲艦化についてはどれほど研究が?」
189: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:29:12.13 ID:HDvwhY9+O
中将はメモ用紙になにか書いてこっちに差し出した。
「これは機密じゃないし近々発表することだ。我々は今回のあの空母棲鬼の出現を受けて、深海棲艦に新たなカテゴリーを設けることにした」
メモ用紙には几帳面な字で“棲姫”と書かれてる。
190: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:30:20.40 ID:HDvwhY9+O
「またしゃべりすぎてしまったね。まだなにかある? 私はまだ時間があるけど」
「もう結構です。ありがとうございました」
191: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:31:24.30 ID:HDvwhY9+O
房に戻って間もなくして中将の言う通り内務省の役人がまたやってきた。
俺が起訴されない旨と、前例が残らないという意味の話を長々とされて、最後に書類に署名させて帰って行った。
その日はそれから食事を済ませて、ぼんやりと過ごしていた。
192: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:32:01.41 ID:HDvwhY9+O
翌朝もいい天気だった。加賀と会った日よりいくらか涼しい。
中将は見送りには来れなかったが、俺が房から出る前にやって来て別れの言葉と礼、そしてまた海軍に戻らないかと加えた。
俺は改めてもう一度断り、横須賀鎮守府をその日後にした。
193: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:33:04.49 ID:HDvwhY9+O
「加賀……」
最後に顔を見れてよかった。なんだかひどく懐かしい気がする。
194: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:33:58.12 ID:HDvwhY9+O
「加賀さん!」
庁舎の方から瑞鶴が走ってくるのが見える。
瑞鶴は俺の姿を見るとバツの悪そうな顔をして、息も整えないまま話し始めた。
195: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:35:16.82 ID:HDvwhY9+O
「提督! 加賀さん!」
今度は翔鶴の声。
振り返ると翔鶴がちょうど庁舎から走り出てきたところだった。ひどく焦ってる。なにか忘れ物だろうか?
196: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/13(土) 21:41:51.22 ID:HDvwhY9+O
「単冠湾の戦力は前から問題ありと言われてましたし……お二人とも、海軍への復帰を真剣に検討してみてはどうでしょう」
翔鶴の苦笑い。瑞鶴は期待に満ちた視線を加賀に注いでいた。
197: ◆uLYDn.hAKU[sage]
2016/02/13(土) 21:43:18.83 ID:HDvwhY9+O
以上で完結と致します。
ありがとうございました。
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